東京医科大学

医学総合研究所 免疫制御研究部門

教授 善本隆之 研究室

Professor Takayuki Yoshimoto

修士・博士課程大学院生の募集

東京医科大学では、平成25年度より修士課程が開設され、当研究室では入学希望者を大募集しています。授業料は、国公立や私立大学より安く設定されています。詳細は、大学HPの大学院修士課程(ここをクリック)および博士課程(ここをクリック)の入試情報をご覧下さい。スタッフも学生も、東京薬科大学出身の人が多いです。免疫、がん、自己免疫、炎症性疾患、幹細胞、再生医療、マウスだけでなくヒト末梢血単核球やiPS細胞も用いた研究などに興味のある人、または、迷っている人でも結構ですので、まずは、研究室の見学に来て下さい。大手企業やベンチャー企業他と共同研究もしていますので、色々なことに意欲のあるモチベーションの高い人を歓迎します。いつもで時間を調整して対応致しますので、下記の善本までメールでご連絡下さい。お待ちしています。
TEL:      03-3351-6141 (内線 431)
E-mail:   yoshimot(@)tokyo-med.ac.jp 

研究概要

サイトカインは、リンパ球やマクロファージ、樹状細胞などの免疫担当細胞のみならず間葉系幹細胞(MSC)など多種多様な細胞から産生され、微量で強力な生理活性を示す蛋白質で、生体内で細胞間の情報伝達を担っています。それ故、サイトカインが治療の手段や標的になっています。2020年の世界で最も売れた医薬品のトップ20には、1位のTNF-aを始め、IL-12/IL-23とIL-17に対する抗体医薬が入っています。本研究室では、遺伝子操作マウスや各種の疾患モデルマウス、ヒト末梢血単核球、iPS細胞などを用いて、このようなサイトカインのBiologyに関する基礎的研究のみならず、免疫、がん、再生医療、ヒト免疫反応のvin vitro細胞培養系での構築などの研究を行っています。

大学院・社会人大学院を目指す人へ

我々が研究しているのは、長い生物の歴史の末、人間に備わっている高い特異性と多様性を兼ね備えた高度な生体防御機構である『免疫』についてです。今流行っている新型インフルエンザウイルスにも対抗できるのは、その一つであるワクチンです。また、体の中で異常な細胞が増えてこないように常に監視しているのも『免疫』です。一方、『免疫』には良いことばかりだけではありません。諸刃の剣で、時として人間に襲いかかってきます。それが、自己免疫であったりアレルギー反応です。さらに、『免疫』を人為的に制御することにより臓器移植の道も開けてきます。このような免疫機構の基本原理の探求を我々は行っています。

『研究』とは、特に医学部では、人間におけるあらゆる生命現象の真理や基本原理の発見を目指して、人間が自由に発想し好奇心や探求心をもって行う知的創造活動です。研究の醍醐味と言えば、仮説と異なる事象の中からどれだけ新たな発見に至ることができるかということです。そして、研究の喜びとは、何と言っても、世界中の誰も知らないことに出くわす感動です。そもそも研究とは、多くの人が信じている常識を覆すことを見つけたり、わからないことを明らかにし、それを論理的・科学的に立証し世の中の人々に知らしめる行為とも言えます。そして、こうして得られた研究の成果が、近い将来難病の治療や予防につながり社会へ貢献するのです。それゆえ、研究には熱い情熱が必要です。このような情熱に満ち溢れている学士や修士を終える学生の皆さんや既に働いている社会人の皆さん、我々と一緒に生命現象の真理や基本原理の探求を始めませんか?決して遅いと言うこともありません。少しでも興味がある人は、是非一度ご連絡下さい。

卒業研究生も積極敵に受け入れています。『研究』とはどういうものかを実感するためには、ある程度の時間が必要です。卒業研究期間だけでなく修士課程との合計3年間で、研究の遂行、データのまとめ、学会発表、論文作成などの研究者として必要な知識や考え方、技術を身につけて貰うように指導します。ですから、卒業研究生には、そのまま修士課程、さらに意欲や能力のある人には博士課程にも進学して貰うことを推奨します。

第85回日本インターフェロン・サイトカイン学会学術集会主催

当初は、2020年7月に建て替えたばかりの東京医科大学病院9F臨床講堂で開催予定でしたが、COVID-19の蔓延により1年延期して、第3回目の緊急事態宣言下WEB開催としました。

2013年スプリンガー出版社より本編集

兵庫医科大学の善本知広先生と共著でスプリンガー出版社よりCytokine Frontiersというサイトカインの本を出版(2013年)しました。

毎年、日本科学未来館で免疫学会が行っている免疫ふしぎ未来2011を主催